夫婦別室か同じベッドか、寝室づくりが夫婦円満のカギになる
「夫婦は同じベッドに寝るのが当たり前」
「夫婦にもプライバシーは必要」
「温度の感じ方が違うから別々で寝たい」
など、夫婦の寝室には、それぞれの夫婦の事情ってものがあります。
同じベッドで寝るのか、別々に寝るのかは、夫婦によって違って当たり前で正解はありません。
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みんなの寝室事情が気になる
実際、他の夫婦の寝室事情がどうなっているのか気になりますよね。
東京ガス都市生活研究所が調査した結果、年代別によってキレイに分布がわかれるという結果に。
同じベッド | 同室・ベッド別 | 別室 | |
---|---|---|---|
20代夫婦 | 54.8% | 38.5% | 6.7% |
30代夫婦 | 32.3% | 52.8% | 14.0% |
40代夫婦 | 21.8% | 53.6% | 24.6% |
50代夫婦 | 15.4% | 51.9% | 32.3% |
60代夫婦 | 8.7% | 55.4% | 35.9% |
出典:東京ガス都市生活研究所「今後の寝室空間予測 -夫婦別室就寝について-」
これはおもしろいですね。若い夫婦であるほど同じベッドを好み、歳を取るほど夫婦別室になっていく・・・まさに愛の変遷を見ているようです。
ただ、寝室が同じで別のベッドで寝る夫婦の割合はほとんど変わらないことから、「同室・別ベッド」が答えなのかもと考えさせられますね。
夫婦が同じ部屋で寝る場合
同じ部屋で寝る選択をした夫婦の事情は、「部屋に限りがある」または「小さな子供がいる」ということがほとんどです。
若い夫婦だと収入もさほど多くはないですし、住む家の部屋数も少なめです。それに加えて目が離せない子供がいることが多いので夫婦同室になるのは必然でしょう。
同じベッド・布団で寝る夫婦
同じ部屋で同じベッド・布団に寝る夫婦にとってのメリット・デメリットはなんでしょうか。
同じベッド・布団で寝るメリット
若い夫婦には関係ないかもしれませんが、お互いの異変に気付けるということがあります。無呼吸症候群になっているとか、発作が起きたとか、隣に寝ると気づきやすいですからね。
あとはスキンシップが取りやすいということもあります。日本人はセックスレスが多いですから、一緒のベッドで寝ることで触れ合いやすいというのは夫婦円満にいいことです。
子供がいる場合には両親が二人で面倒を見ているという一体感が生まれますし、子供の異変も二人ならより気づきやすい面があります。
- パートナーの異変に気付きやすい
- スキンシップがとりやすい
- 子供を見守りやすい
- 省スペースで済む
同じベッド・布団で寝るデメリット
デメリットはお互いの睡眠を阻害されるということでしょう。特にどちらかが神経質だったり眠りが浅い場合は、ちょっとした寝言や物音などで目が覚めてしまったりします。
また、ベッドが狭いと寝がえりを打てないこともあり、しっかりと深い睡眠ができないこともあります。睡眠は健康維持や疲れを取るためにとても大事ですから、ぐっすり眠れないと精神的にも肉体的にも負担になります。
- 睡眠を妨害される
- 睡眠の質が下がる
- 疲れがとれない
- ストレスになる
同じ部屋で別のベッド・布団で寝る夫婦
同じ部屋で別々のベッド・布団に寝る夫婦にとってのメリット・デメリットはなんでしょうか。
同じ部屋で別のベッド・布団で寝るメリット
メリットはやはり邪魔されずに自分の空間でぐっすり眠れるということでしょう。寝返りも自由にうてますし、相手が夜中に起きても睡眠を妨げられることは少ないでしょう。
また、別室で寝るのとちがって、同じ部屋で一緒に寝るだけでも夫婦の距離感が近く保てるので、すれ違いになりにくいということもあります。
- 睡眠を妨害されない
- 睡眠の質が上がる
- つかず離れずで良い距離感
同じ部屋で別のベッド・布団で寝るデメリット
デメリットとしては、ベッドを分けるということで部屋のスペースがかなり必要になるということがあります。
また、スキンシップがとりにくいのでセックスレスになりやすいということもあります。子供がいる場合は、どちらかのベッドで寝ることになるので、(主に母親でしょうが)どちらかの負担が大きくなることもあります。
- 部屋のスペースが大きく必要
- セックスレスになりやすい
- 子供の世話が片方に負担になる
夫婦の寝室が別々の場合
夫婦の寝室を分ける選択をする事情はさまざまです。
- 夫婦の起床・就寝時間の違い
- 相手のいびきや寝言がうるさい
- 子供の夜泣きがひどい
- 暑さ、寒さの温度感の違い(空調)
- 夫婦どちらかが神経質(眠れない)
- 加齢臭に耐えられない
- お互い愛情がまったくなくなった
夫婦別室のメリット
夫婦別室のメリットはやはりストレスがまったくなくなるということです。相手に気を遣うことなく、自由に過ごせて、好みの寝具に好みの環境を設定してぐっすり眠ることができます。
また、意外にも夫婦のマンネリ化を防げるという意見もあり、常に一緒にいる夫婦だからこそ一人の時間を大切にするということでしょう。
- 睡眠を妨害されない
- 睡眠の質が上がる
- ストレスがない
- 自分の時間が持てる
夫婦別室のデメリット
デメリットは一人になることが快適になってしまい、夫婦間ですれ違いが生まれ愛情が薄れる可能性もあることです。また、セックスレスにもなりやすいというのもあります。
健康面では、歳を取った場合に相手の異変に気付けないということも考えられます。
そのほか、冷暖房などの電気代が2倍かかる、部屋が2つ必要など物理的、経済的なデメリットもあります。
- すれ違いが生じやすい
- セックスレスになりやすい
- 相手の異変に気付けない
- 光熱費が倍かかる
- 部屋が2つ必要(スペースの問題)
パートナーといい関係を保つ寝室づくり
より良い寝室を作るために考えたいポイントを紹介します。
一緒のベッドがいい場合
「夫婦なんだから一緒で寝るのが理想」という人は、2つのベッドをくっつけてベッドを構成するのがおすすめです。
2つに分けることでマットレスの固さや掛布団を自分好みにカスタマイズできますし、お互いの振動も感じにくいので睡眠を妨げにくいということもあります。
お互いのベッドの中心に寝ることで体圧もマットレスの中心部に適切にかかるので睡眠の質もあがります。
シングルベッド2つが大きすぎるという場合は、一回り小さいセミシングルベッドを2つ用意するとダブル~クイーンサイズになりスペースもそれほど大きく取りません。
適切な距離を保ちながら別々に寝たい場合
夫婦別室にするのは物理的に無理だったり、夫婦間でも寝るときは別々にしたいという場合には、同じ部屋でもベッド間のあいだに仕切りカーテンなどを付ける方法がおすすめです。
同じ部屋でも仕切りを付けるだけで、空調の調節もしやすいですし、片方が読書ライトなどを点けていてもそれほど気になりません。
病院で入院経験があるとわかると思いますが、カーテン一つでプライバシーはかなり確保できます。
寝具や照明選びも大切
睡眠の質を上げるには寝具や照明選びも大切です。
寝具の色は淡いパステルカラーで統一すると、男女ともストレスが感じにくいと考えられています。
また、寝る前に強い光に当たると深い睡眠に入りにくくなるので、寝室の照明はやわらかく弱いものに変えるといいでしょう。
そのほか、アロマなどリラックス効果の高い香りをさせるのも良いですね。
「同じベッドで寝る=夫婦円満」ではない
睡眠というのは人間の精神状態や肉体疲労などに大きくかかわってきます。
「同じベッドで寝るから夫婦円満になる」のではなく、「夫婦円満のためにお互いよく眠れる方法を選ぶ」のです。
睡眠の質が下がれば、疲れは取れないし、ストレスは溜まるし、不健康になるしで、ひいては夫婦喧嘩につながることは大いに考えられます。
夫婦仲をよくするためにも、今自分やパートナーがぐっすりと眠ることができているのかもう一度よく考えてみましょう。